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2024/05/01 20:58 |
ダアト日和
本編前ダアト編。

逆行ルークが"ルキライト・レヴァード"と名乗ってダアトに潜入中。
外見17歳固定。何故か不思議に思われないローレライパワー付き。
気が付いたら特務師団副師団長(アッシュの部下)でした。うわお。






おかしいな、なんでこんな事になってるんだろ。

そんな事を考えながらルキライト・レヴァード――前世(?)の名はルーク・フォン・ファブレ。そしてその正体はルーク・フォン・ファブレのレプリカ――は、目の前の紅茶をこくりと一口飲み、テーブルをはさんで向こう側に座って同じく紅茶を飲んでいる桃色の髪の少女――アリエッタ――と、お茶請けのクッキーをつまんでいる緑の髪の仮面をつけた少年――シンク――をへとちらりと視線を送った。

うん、確かに、確かに、自分は色々致した。それはもう色々と。

例えば、神託の盾入団の実技試験で試験管の人を一瞬で伸し。なんでか知らないけど次々に出てくる兵士をさらに伸しているうちに何時の間にやら100人斬りなんぞしてしまったり(だって終わらねーしどんどん出てくるし)
途中からそれを見ていたヴァンにえらく気に入られ――使っていたのがアルバート流だったからというのが主な原因なのだが――あっと言う間にかなり中核に入り込んでしまったり(それでいいのかアンタっ)
まだちっさいアッシュと会って、うわ若い(?)アッシュだーと感慨深く思いつつ、それとなく少しずつヴァンからの洗脳やらその他を取り除き、説得し、レプリカの事もきちんと理解してもらったり(寧ろ兄弟みたく思ってくれたみたいでよかった)
アッシュが特務師団師団長に任命されると同時、何故か副師団長に任命されてしまったり(いやだから信用し過ぎだろ髭、怪しいと思わないのか髭)
アリエッタと偶然食堂で出会ってからアッシュも含めて一緒に食事を取るようにしてみたり、お友達達と遊んでみたり(全然怖くねーし。つーかアッシュが楽しいのがバレると恥ずかしいのか知らないけど。緩む顔抑えるのに必死ですっげーかわいかった!)
ジェイドからの手紙をダシにディストををからかったり(だっておもしれーんだもん)
ちょっと被験者イオンと仲良くなってみたり(あ、バッチリ生きてるぞ。現在グランコクマのカーティス邸に居るはず)
火山の火口に落とされかけたレプリカイオン達を助けたり(『イオン』と『フローリアン』は連れて行かれた後だった…。そしてシンク以外は乖離してしまった。くそっ)
これまたこっそり『イオン』と接触して、アリエッタとも仲直りさせてみたり(二人ともわんわん泣いたからすっげぇ困った)
アニスともディスト経由で接触して仲良くなって、樽は近い将来確実に失脚するからとか色々説得して今では立派な協力者だったり(アリエッタとも表面上は仲悪いけど影では仲良しだ)
『協力者』としてダアトに戻ってきたシンクと、アッシュ、アリエッタを引き合わせて皆で打倒髭、をスローガンに掲げてみたり。

でもってシンクが加わってからのここ2年近くに到っては『打倒髭連合』による悪戯三昧が主流になってたりした。
やることが子供っぽいかもしれないけど、今はこれで十分だ。そう、嫌がらせだけで十分なのだ。

そして最初の疑問に関して、ルキの半身であり被験者である某人物からのツッコミはこうだ。

『そんだけやってりゃ当たり前だ屑がっ!』

常々正論である。だってやれるのならやれるところまでやりたいじゃないか。

「これから墓穴を自分で掘ってもらわないとなー」
「何1人でにやにやしてるのさ」

さらにやれるところまで、と今後の願望をぽつりと呟けばシンクから呆れた声でツッコミが入った。
それににへらと笑みを返す。

「いやさー、今はこうして遊んでるけど、やっぱその内引き摺り下ろしたいっていうか?」
「総長、悪戯には緩い、です。…けど、裏側は、中々…です」
「結構ボロボロ出してるけど、髭と樽の地位がうざいんだよねぇ」
「まぁまぁ、そう遠くない未来に致命的なボロ出すだろうからそれまでは精々悪戯でこき下ろしてやろうぜ?」

今もアッシュに仕掛けに行ってもらってるんだ♪と微笑む彼はとても24歳には見えない。というか小柄な彼は最近とうとうアッシュと身長が並んでしまい微妙な笑みを浮かべていた事を二人は思い出していた。

『やっぱり、同じなんだな…』

そう小さく呟いた声が、忘れられない。その時のほほえみが、忘れられない。
ぎゅぅとぬいぐるみを抱きしめるアリエッタと、くしゃりと髪をかき混ぜるシンク。そんな二人にルキはきょとんとして首を傾げた。
そこへ『コンコココン』とリズムを付けたノックが響いた。

「お、入っても平気だぞアッシュー」
「ルキ、頼まれていたアレを………何だこの状態は」
「お茶の時間、です」
「ここが一番落ち着けるしね」

はぁ、と溜息をこぼしたものの極普通にルキの隣に着席し、そして極自然にアリエッタがアッシュの分の紅茶を注いで差し出すと小さく「ありがとう」という声。それにアリエッタは嬉しそうに微笑んだ。
ひとまず紅茶を一口飲み、ややあってからアッシュは口を開いた。

「…頼まれた通り、奴の部屋の伏せてあった写真立ての中身を樽のブロマイド(ラクガキで気持ち悪い化粧済み)と摩り替えてきた」
よくやったアッシュ!

いやー、俺って一応ほら副師団長だしー。総長の部屋なんて不用意に入れないんだよなー。アッシュなら疑われにくいしー。

ああ、以前ならこんな楽しいことなんて知らなかった!

本当に晴れ晴れとした笑顔だった。
その笑顔こそ、アッシュが、シンクが、アリエッタが大好きなルキの本当の笑顔だ。

この笑顔の為なら何だってしてみせる。

そう思っているのに、ルキは自分達の幸せが一番だと言うのだ。
ルキが居るから幸せなのに。そう伝えたくても伝えられない。

そんな思いを各々密かに抱きつつ、今日もダアトに主席総長の悲鳴が木霊するのだった。

「あ、気付いたか」
「案外早かったな」
「…です」
「リアクションはまぁまぁ、ってトコかな」

…多分、平和だった。




余談

「ところで貴方達、いい加減私の部屋での密会やら作戦会議やらお茶会はやめてもらいたいんですが」
ジェイドに言いつけるぞ
「ごめんなさいぃぃぃぃぃっ!!」





(こんな感じでやりたい放題で絆してまわってます。後髭いじり。
 既に諸々の計画やらはアッシュもシンクもアリエッタもイオンもディストも知ってます。後は時が来るのを待つのみ状態。だから悪戯三昧(笑)
 ヴァンも悪戯されまくってるのに、任務には忠実な四人なのできつく言えないという。)

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2008/06/03 00:35 | Comments(0) |

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